モチーフジュエリーは、かわいいから大人には難しい。
そう感じるなら、変えるべきなのはモチーフではなく、合わせ方かもしれません。
ハートも、花も、動物も。 同じジュエリーでも、洋服の線や色、襟元との組み合わせで印象は変わります。
なぜその組み合わせがまとまって見えるのか。
そこまで、少し踏み込んでみます。 今回は、人気の8モチーフに分けてご紹介します。
ハート|甘さを消すより、直線をひとつ加える

ハートは、モチーフジュエリーを代表する定番のひとつです。
一方で、大人になるにつれて、
「少しかわいらしすぎるかも」
と感じることもあるでしょう。
そんなときは、ハートそのものを小さくする必要はありません。
ポイントは、ハートの曲線とは違う要素を、装いの中にひとつ加えること。
例えば、
白いシャツ。
テーラードジャケット。
センタープレスのパンツ。
襟や肩、パンツに直線がある服です。
丸みのあるハートと、シャープな服の線。
その対比が生まれると、甘さだけに印象が偏りにくくなります。
反対に、柔らかなニットやワンピースと合わせる。
ハートの優しい雰囲気を、そのまま生かすこともできます。
つまり、
甘さを抑えたいなら直線を足す。
柔らかさを楽しみたいなら曲線を重ねる。
どちらも正解です。
カラーストーンを使ったハートなら、もう一つ方法があります。
服を黒、白、ネイビー、グレーなどの単色にする。
そして、ジュエリーの色を主役にする。
または、ジュエリーに使われている色を一色だけ洋服や小物で拾う。
色が多いジュエリーほど、周囲の色数を少し整理すると輪郭が見えやすくなります。
フラワー|「花」ではなく、まず線を見る

花のジュエリーを見ると、私たちはつい「フェミニン」「かわいい」と考えがちです。
でも、実際の印象を決めているのは花という名前だけではありません。
丸い花びらなのか。
先端の尖った花びらなのか。
平面的なのか。
立体的なのか。
同じフラワーでも、線によって表情は変わります。
例えば、花びらが大きく立体的なジュエリー。
こうした存在感のある花なら、面がすっきりした服に。
白いシャツやジャケットに一点置くと、形がよく見えます。
反対に、小さく繊細なフラワーなら。
シフォンや柔らかなニットに合わせて、曲線を重ねる方法もあります。
花を甘くするか、モダンにするか。
決めているのは、花そのものより「何と隣り合わせるか」です。

一方、LA SOMA〈MARGUERITE〉。
アトリエで制作するチェーンやパーツによって、マーガレットを表現しています。
同じ花でも、これだけ表現が違う。
まず「花」と考える前に、そのジュエリーの線とボリュームを見る。
それだけでも、合わせる洋服を選びやすくなります。
星・月|小さいモチーフほど「背景」を選ぶ
星や月は、小さくても形を認識しやすいモチーフです。
だからこそ、ジュエリーだけでなくその後ろに何が見えるかを考えてみます。
例えば、小さなゴールドの星。
柄の多いブラウスの上では、柄の中に埋もれることがあります。
同じ星でも、黒やネイビーの無地のトップスなら。
あるいは素肌の上なら、輪郭がはっきりします。
小さなモチーフほど、背景をすっきりさせた方が形が伝わりやすい。
星や月をさりげなく見せたいなら、
無地のニット。
シンプルなクルーネック。
襟元を少し開けたシャツ。
そんな「静かな背景」が使いやすいでしょう。
星や月は、ジュエリーを増やすより。
「周囲の情報を減らす」方が、美しく見えることがあります。
ホースシュー|曲線を、あえて直線の中へ

U字型のホースシュー、つまり馬蹄も、長く親しまれてきたモチーフです。
ホースシューの面白さは、はっきりした曲線を持っていること。
だから、ジャケットのラペルやシャツの襟など。
直線の多い服に入れると、馬蹄の丸みがよく見えます。
白いシャツ。
黒やネイビーのジャケット。
シンプルなニット。
トレンチコート。
こうしたベーシックな服の胸元に、ホースシューをひとつ。
直線の中に曲線が入ることで、モチーフがアクセントになります。
反対に、柔らかなブラウスやワンピースに合わせる。
馬蹄の曲線を、服になじませることもできます。
小さなホースシューなら日常に。
石を多く使った存在感のあるタイプなら、他のネックレスを重ねず一点で。
同じ馬蹄でも、サイズと輝きによって役割を変えると使いやすくなります。
伝統的なモチーフだからクラシックに着ける。
それだけではありません。
ジャケットなど、現代的な服の直線と合わせる。
かえって、モチーフの曲線が新鮮に見えることがあります。
クロス|服の直線と、ジュエリーの直線をつなげる
クロスは、縦と横の直線が交差する明快な形です。
だからこそ、線のはっきりした服と相性がいい。
ジャケット、シャツ、Vネック。
小さなクロスなら、開いた襟元の肌が見える位置に。
縦長のクロスなら、Vネックやブラウスに。
長いチェーンなら、タートルネックの上に。
服の線と、ジュエリーの線。
同じ方向に流れると、全体がすっきりまとまって見えます。
一方、フリルや柔らかなブラウスなら、クロスの直線をアクセントにするのも一つ。
線をつなげるか。
あえて違う線を置くか。
そう考えると、クロスは合わせやすくなります。
アニマル|複雑な形ほど、服を「背景」にする

犬や猫
鳥や馬。
蜂のような小さな生き物。
アニマルモチーフは、形そのものに見どころが多いのも特徴です。
耳や羽。
動物らしいシルエット。
そして、表情。
見る人が「何の動物だろう」と、つい形を追いたくなるジュエリーです。
だからこそ、存在感のあるアニマルジュエリーほど。
服を背景として考えると、使いやすくなります。
大きなブローチなら、無地のジャケット。
シャツの襟元。
シンプルなワンピース。
小さな蜂なら、ジャケットのラペルやブラウスの襟。
ブローチを留める場所は、ラペルだけではありません。
ドレスのネックライン。
スカーフの結び目。
置く場所を変えるだけで、同じ一点でも印象が変わります。
形に情報量のあるジュエリーほど、無地の服に。
その方が、モチーフそのものがきれいに見えると感じます。

例えば、NADIAのミツバチをモチーフにした〈Lucky Bee〉。
イエローの非加熱サファイアとダイヤモンドを使ったブローチです。
公式の商品説明でも、シンプルな装いに遊び心を加えるジュエリーとして紹介されています。
NADIAには〈UENO ZOO Collection〉というシリーズもあります。
上野動物園の動物たちをモチーフにしたコレクションです。
動物の姿や特徴を、丁寧に表現したデザイン。
まさに、服を背景にして楽しみたいタイプです。
大きな動物なら、服を静かに。
小さな動物なら、襟や袖など意外な場所に。
アニマルモチーフは「何を着るか」だけではありません。
「どこに置くか」で、ぐっと大人っぽくできます。
クローバー|同じ形を増やすより「一か所だけ繰り返す」
クローバーは、丸みのある四つの葉が繰り返されるモチーフです。
そのため、単体でも十分に「形」が伝わります。
ネックレスがクローバーだからといって。
リング、ピアス、ブレスレットまで同じモチーフに揃える必要はありません。
むしろ大人っぽくまとめたいなら、別の方法があります。
形ではなく、別の要素を一つだけ繰り返す。
イエローゴールドのクローバーなら、リングもイエローゴールド。
ダイヤモンドが入っているなら、耳元にも小さなダイヤモンド。
黒い石を使ったクローバーなら、バッグや靴に黒を一か所。
色や素材を、一か所だけ拾う。
それだけで、違うデザイン同士でも不思議とまとまります。
全部をクローバーで揃えなくても、
地金の色が同じ。
宝石の色が同じ。
それだけで十分です。
モチーフを揃えるより、共通点を一つだけ作る。
クローバーは、この考え方を試しやすいモチーフです。
バタフライ|「左右対称」を少し崩して着ける
蝶は、左右に羽を広げた形そのものが美しいモチーフです。
だからこそ、あえて少し角度をつけると表情が変わります。
ブローチなら、ジャケットのラペルに沿わせる。
少し肩に近い位置へ動かす。
水平ではなく、わずかに傾ける。
それだけでも、蝶が羽ばたいているような動きが生まれます。
ピアスやイヤリングなら、髪を片側だけ耳にかけるのも一つ。
蝶は、きちんと整えすぎない方が、その「動く形」を生かせることがあります。
モチーフそのものだけではありません。
着ける位置や角度まで楽しめるのが、バタフライの魅力です。
最後は、自分に似合う着け方を見つける
モチーフには、それぞれ意味や背景があります。
その物語を知って選ぶのも、ジュエリーの楽しみのひとつです。
でも、
「この形が好き」
「なぜか目に留まった」
それも十分な理由です。
そして、着け方にも絶対的な正解はありません。
柔らかな服になじませる。
あえて直線的な服と合わせる。
色を一つだけ拾う。
同じジュエリーでも、合わせ方で表情は変わります。
だからこそ、最後は鏡の前で確かめてみてください。
自分が好きだと思えること。
そして、自分にしっくりくること。
その二つが見つかれば、モチーフジュエリーはもっと自由に楽しめます。
ぜひ店頭にて、モチーフジュエリーをお楽しみください。
皆さまのご来店をお待ちいたしております。